お葬式の受付係って何をするの? 役割や準備しないといけないもの、言葉使いやマナーを解説

お葬式の受付係って何をするの? 事前準備や言葉使いなどのマナーを解説
葬儀の手伝いとして、受付を任される事があります。
これまでに経験がないと、務まるのか不安になるかもしれません。
あらかじめ葬儀の受付では何をするのか、そしてどのようなマナーがあるのかを確認しておくと安心です。
このページでは、葬儀の受付の服装やマナーについて解説していきます。
こちらの記事で学べること

お葬式の受付係が気をつけないといけないマナー

葬儀の受付係が気をつけないといけないマナー

お葬式の受付係を依頼されるということは、遺族にとっても信頼されている証拠です。
特別なスキルや経験が求められるわけではないですが、参列いただく方の前で最低限のマナーを持って接する必要があります。
具体的に気をつけないといけないポイントをご紹介します。

身なり

一般的に葬儀の受付係は、堅苦しさを避けつつも控えめで礼儀正しい服装が望まれます。
黒やグレーなどのシンプルな色合いが一般的で、派手すぎない服装を選びましょう。

男性

  • 上着はシングルでもダブルでも可のブラックスーツを着用してください。
  • 白い無地のワイシャツを着用してください。
    ただし、開襟シャツ、カラーシャツ、織り模様のシャツは避けてください。
  • 黒い無地のネクタイを着用してください。光沢のないものを選び、ネクタイピンは不要です。
  • 黒無地の靴下とシンプルなデザインの黒の革靴を合わせてください。
  • 髪型や髭は清潔に整えてください。

女性

  • 黒でシンプルなデザインのワンピース、アンサンブル、ツーピース、または和装を選んでください。
    ただし、肌の露出は避けるようにしましょう。
  • スカートはひざ下丈以上の長めのものを選んでください。
  • 黒のストッキングを合わせましょう。
    光沢のないものを選ぶと上品な印象になります。
  • 一連のネックレスは、真珠・黒曜石・黒オニキスのものを選ぶとシックで洗練された雰囲気になります。
  • 黒いパンプスを履いてください。光沢のないものが適しています。
  • ネイルやメイクは控えめにし、シンプルなスタイルを心掛けましょう。
  • 髪は乱れないように整え、邪魔にならないように注意してください。

清潔感

清潔で整った印象を与えることが大切です。身だしなみを整え、髪や服装に気を配りましょう。

質素なアクセサリー

お葬式の受付係は、目立つような派手なアクセサリーや装飾品は避けるべきです。
シンプルかつ質素なアクセサリーを選ぶと良いでしょう。

必要な準備

受付係としての仕事に備え、必要なもの(ペン、芳名帳、紙など)を持参し、整理された状態で臨むことが大切です。

言葉使いや気配り

受付係としては、参列者に対して敬意を持ち、丁寧な言葉遣いや挨拶を心掛けることが重要です。参列者が感じる不安や悲しみに寄り添い、温かい対応を心掛けましょう。

受付係の主な役割や業務

お葬式の受付係は、葬儀参列者や弔問客に対して下記の業務をサポートする必要があります。
こちらはご遺族と葬儀会社と一緒に事前に打ち合わせをして役割を決めておきましょう。

芳名帳への記帳のお願い

参列者に芳名帳への記帳を依頼し、名前や関係を記入してもらいます。
これによって、故人に参列したことを示す形跡となります。

香典の受け取り

香典や供花などの贈り物を受け取り、適切に管理します。
また、喪主に対して香典などを引き渡す役割もあります。

弔問者への案内

参列者に対して会場の案内や誘導、ご焼香の案内などを行います。

準備と片付け

葬儀の準備や片付けをサポートします。
例えば、会場の仕度や控室の準備、儀式後の片付けや掃除などが含まれます。

供物や供花の手配

必要な供物や供花などを手配し、会場の準備を行います。

貴重品管理

参列者から預かった香典や贈り物、貴重品の管理を行います。

参列者への感謝とお見送り

参列者に対して感謝の言葉を伝え、円滑に参列者をお見送りする役割を果たします。

葬儀の受付をする際に確認・準備しておきたい事

お葬式の受付は「遺族側の代表」として最初に面会する人となります。
対応についての準備の他、香典だけでなく返礼品の扱い、マナーも事前に確認しておきましょう。

受付台に必要なものが揃っているか確認

芳名帳

芳名帳は参列者が名前を記入するための帳簿のことです。
参列者が自分の名前を記入し、故人に対する哀悼の意を示すものです。

ペンや筆記用具

参列者が芳名帳に名前を書くためのペンや筆記用具を用意します。

香典箱

参列者が香典を入れるための箱のことです。
香典は故人や遺族に対するお布施として渡されるものであり、受付台で受け取られます。

返礼品

返礼品は参列者へのお礼として用意されます。
受付台の下などに置いておきましょう。

案内板や標識

参列者が受付台を見つけやすいように案内板や標識を設置すると良いでしょう。

その他必要な冊子など

必要に応じて、参列者に提供する冊子などがあれば受付台に準備しておきましょう。

会場のどこに何があるかを確認

トイレはどこにあるのか、ポットはどこにあるのか、喫煙する場合はどうすればよいのか等、受付をしている際に質問される事があります。
親族の待合所など、葬儀会場のどこに何があるのか、レイアウトはどのようになっているのかを事前に確認しておきましょう。

葬儀のスケジュールや交通機関を確認

お通夜の場合は翌日の告別式の時間を聞かれる場合もありますし、終了時間を尋ねられる事もあります。
電車、バス、タクシーの利用に関しても尋ねられる事もありますので、事前にチェックしておくと対応しやすいです。

お焼香は先に済ませる

受付をする時は早めに会場に到着して先にお焼香を済ませておくようにします。
受付のセッティングを行い、記帳用具と返礼品の準備をしておきましょう。

筆記具は多めに準備

弔問に訪れる時間帯によっては、多くの人が訪れる場合もあります。
芳名カード記入用の筆記具を念のため多めに準備しておくと対応しやすくなります。

会計係とは早めに顔合わせ

葬儀が始まる前に会計係の人にご挨拶をしておきます。
お金を扱う役目となりますし、トラブルを避けるためにも、事前に受け取った香典をお渡しする会計係の人と顔合わせをしておくようにしましょう。

当日の葬儀受付をうまくこなすポイント

当日の葬儀受付をうまくこなすポイント

それでは具体的にどのように受付をしていくかをご紹介していきます。

1.挨拶

まずは参列者が受付に来られた際にはこちらから挨拶をいたしましょう。

通常
『本日はお忙しい中、ご参列いただき誠にありがとうございます。』


天候が悪い場合
『お足元が悪い中、お越しいただきまして誠にありがとうございます。』

親族の場合は
『このたびは心よりお悔やみ申し上げます

など使わいけるようにしましょう。
また、挨拶をする際は声のトーンを抑え気味にしてゆっくり話をする事を意識してみましょう。

2.参列者から香典を受け取る

参列者と挨拶を交わした後は、香典を受け取ります。
その際は「ありがとうございます」ではなく『お預かりいたします』と伝えましょう。

また、ご遺族の意向で香典を辞退する場合があります。
参列予定者にはあらかじめ香典辞退の旨を伝えてあると思いますが、香典を出してくる人もいるかもしれません。
その場合は、以下の内容を伝えて受け取らないようにします。

遺族の意向の場合
『大変申し訳ありませんが、ご遺族の意志により御香典は辞退申し上げております。お気持ちだけ有り難く頂戴いたします。』

故人の意向の場合
『故人の遺志により御香典は辞退しております。お気持ちだけ有り難く頂戴いたします。』

申し上げている言葉は同じに聞こえますが、よく見ると遺志と意志といった違いがあります。

注意点

香典袋にお名前の記載がなかった場合でも、本人がいる前で記入するのは失礼にあたります。
名前の記入をする場合は、ご本人が移動して姿が見えなくなってから行うようにしましょう。

3.芳名帳(ほうめいちょう)への記帳してもらう

喪主にとっては誰が弔問に訪れたかという情報が必要となりますので、『恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所のご記入をお願いします。』と、伝え芳名帳への記帳をお願いするか、芳名カードの受け取りを行います。

いずれも確認したいのは以下の2点です。
・名前がフルネームで書かれているか
・住所が記載されているか

もし名字のみや住所を省略している記載だった場合は、確認をとってフルネームと住所を記録できるようにしてください。

注意点

芳名帳への記入ではなく芳名カードへの記入をお願いする場合、扱いがわからない人もいます。
恐れ入りますと声掛けをした上で、「芳名カードをあちらにお持ちいただき、お名前とご住所をご記入いただけますでしょうか」と説明するとわかりやすいです。
必要に応じて記入場所まで案内すると良いでしょう。

4.返礼品を渡す

記帳が終わられたタイミングで返礼品がある場合はお渡ししましょう。
『こちらをどうぞ』と簡単な言葉を添えましょう。

注意点

  • 香典を連名で行なっている場合
    連名の人数分の返礼品をお渡しする
  • 出席できなかった方の香典も持参している場合
    いただいている香典の数(人数分)をお渡しする
  • 団体名での香典をいただいた場合
    一つの返礼品をお渡しする

5.会場の場所を伝える

最後に会場の場所を伝えましょう。
『会場はあちらになります』などの言葉を添えましょう。

葬儀会場にクローク(上着などの預かり所)がある場合は、コートをお預かりして引換券をお渡ししましょう。
会場への案内の際に、助けが必要な方もいるかもしれません。
その際は入り口まで付き添う場合もあります。

また定刻より早く来られた参列者に対しては開場時間をお伝えしたうえでロビーなど待機スペースをご案内しましょう。

6.香典を会計係に渡す

弔問客が受付を済ませて会場に移動したらお香典は会計係にお渡しします。
弔問客が続いている時は香典袋がたまっていく場合もありますが、盗難を防止する方が重要です。
ためたままにせず早めに会計係に香典をお渡しするようにしましょう。

注意点

弔問客の前で渡すのは失礼にあたりますので、弔問客の姿が見えなくなってからお渡しするようにしてください。

葬儀の受付担当を選ぶポイント

葬儀の受付は基本的にその場を動かないのが理想的です。
遺族や親族では葬儀に参列をして故人とお別れをしたいと考えているはずです。
そのため、以下の人たちに受付をお願いする場合があります。
・少し遠い親戚
・同じ会社の関係者
・手伝いを申し出てくれた故人と関係のあるご友人
いずれにしてもお金を扱う事になりますので、信頼できる人にお願いする必要があります。

一人にするか複数人に受付をお願いするか

受付が一人だけだと、必要に応じて弔問客を案内する際に受付がいなくなってしまう状況になります。
予想される弔問客の規模によって受付をどのくらいの範囲でお願いするのか、遺族側で話し合っておくと良いでしょう。
また、受付に入っている人も葬儀に参列する場合、遅れて来た弔問客の対応をどうするのか、葬儀業者ともあらかじめ話し合っておくと良いです。

もし見つからない場合は葬儀会社にご相談を

葬儀会社の中には別料金で受付の代行をしてくれる場合もあります。
もし、葬儀プランの中に記載されていない場合でも葬儀会社に受付代行について相談してみるのも一つの方法となります。
もし、葬儀の受付代行業者を検討している場合は実績が多い会社を選ぶと良いでしょう。
一般的には受付1人当たり1万円程度の相場となります。

まとめ

葬儀の受付をする人は遺族側の代表として弔問客と面会し対応する立場となります。
弔問客から質問されたり案内する機会もありますので、会場のレイアウトなど事前に確認しておくと良いでしょう。
服装は葬儀に参列する際と同様の服装で問題ありません。
学生の場合は制服でも良いです。
お金を扱うので、受け取った香典は弔問客の姿が見えなくなってから会計係に渡すようにします。
もし、受付係に適した人がいない場合は葬儀会社に相談する、葬儀の受付代行業者を利用するのも一つの方法です。

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