家族葬なので参列をお断りしたいがトラブルも
ここ数年の間で身内のみの少人数で行う家族葬が増えつつあります。
故人とのお別れの時間をとることができる、費用も一般葬よりかからない、気持ちや体力的な負担も軽減されるといった理由もあるからでしょう。
その一方で家族葬について正確な定義が特にないというのも事実です。
身内の限られた人数で葬儀を行う以外では通夜、告別式といった流れでほとんど同じだからです。
人数制限といった決まりも特にないので、どの範囲で家族葬を行うかはそのご家族次第となります。
そのため、家族葬を行う際にどこまでの人に参列をお願いするかなどの点でトラブルになる事も多いのです。
家族葬の参列のお断り方法
家族葬を行う事を伝える際に、故人との関係性なども考えて連絡方法を選ぶようにしたほうが良いでしょう。
訃報連絡を行う際に伝える
電話かメールで伝える訃報連絡は、葬儀前に行うので、親しかった人、お付き合いのあった人、また葬儀の参列を希望している人に行うと良いでしょう。
訃報連絡を行う際に以下の点を伝えます。
・家族葬のため、参列は辞退いただきたい
・香典や供物、弔電に関してもどうするのか伝える
・家族葬なので、他の人には連絡するのを控えてほしい
上記を伝える際に葬儀の詳しい日時や場所は記載(もしくはお伝え)しません。
電話の場合は以下をご参考ください。
「突然のお電話になってしまい申し訳ありません。
〇〇の(続柄)の(名前)と申します。
(亡くなった日時)時に、(亡くなった人)が死去しました。
葬儀に関しましては、本人の希望から、近親者のみの家族葬で執り行う予定です。
ご厚志(お香典や弔問)につきましても、大変失礼ながら辞退させていただきます。
生前のご親交ありがとうございました。」
葬儀後に連絡をする
家族葬の場合、葬儀後に訃報連絡を行う方法を選ぶ例もあります。
葬儀後に連絡をする事によって葬儀前の忙しい時期を避け、故人とお別れをするための時間をとれるからです。
初七日∼四十九日のあたりで連絡を入れます。
・故人の訃報を伝える
・家族葬を済ませた事
・ご連絡が遅れた事のお詫び
上記をお伝えします。
口頭、もしくはハガキで伝えるケースが多いです。
ハガキやメールの場合は以下の文例があります。
「療養中であった〇〇が(日時)に死去いたしました
ここに謹んでご通知申し上げます
葬儀に関しては 故人の意志に従い家族のみで執り行いました
なお 御香典 御弔問 御供花などにつきましても故人の遺志によりご辞退申し上げます
生前に受け賜りましたご厚意に深く感謝申し上げます」
忌引き連絡をする際に家族葬だと伝える
家族が亡くなった場合、忌引きをとりますが、忌引きの申請を行った際に「家族葬を行うので参列は辞退する」という旨を伝えておくと良いです。
電話、もしくはメールで伝える事が多いでしょう。
※会社からの香典は辞退しなくても良い場合がある
会社からお香典をもらう事があります。
この場合、家族葬でお香典を辞退するといった場合でもいただいて構わない場合があります。
会社からの香典の中には福利厚生の一部の場合があり、辞退しなくても良い場合があるのです。
葬儀で香典・供物・弔電を辞退する場合
家族葬で参列をお断りした場合でも、香典・供物・弔電を検討する人もいます。
基本的に弔電のみをいただいた場合は、お礼状をお渡しして、香典・供物をいただいた場合は、お返しが必要になるため、辞退するかどうかを伝えた方が良いでしょう。
もし、香典・供物・弔電・弔問に関して辞退する場合は、家族葬の参列をお断りする時点で一緒に伝えるようにすると良いです。
香典・供物・弔電・弔問の辞退を伝える方法
・訃報連絡をした時に一緒に伝える
・葬儀の連絡をする際に一緒に伝える
・葬儀当日に受付に伝えておく
・葬儀会社にも連絡しておく
当日にいきなり伝えると、せっかく準備してきたのに申し訳ないという状況になりますので、事前に伝えておき、当日にも改めて伝えます。
「故人の遺志によってご辞退申し上げます」という形でお伝えすると良いでしょう。
家族葬の連絡を受けた場合
自分が訃報を受けた側で家族葬との連絡を受けた際は以下の点を確認しておいてください。
・家族葬の参列の辞退があるか
・弔電・香典・供花の受付をしているか
・会社内での通知はしても問題ないか
上記はご遺族のご意向に沿って対応していきます。
どの範囲まで連絡を伝えて良いか等を含め確認をしていきましょう。
弔問をお断りする場合
家族葬を行った場合、葬儀に参列できなかった人の中には弔問を希望される人もいると思います。
弔問は葬儀の前や葬儀後にお参りに来る事をいいます。
もし、弔問をお断りする場合も失礼の無いようにお断りする必要があります。
弔問をお断りする際に意識しておきたい事
まず、葬儀会社に弔問をお断りしている点を伝えておくと、葬儀会社の方でも対応してくれます。
また、訃報連絡を入れる際もトラブルを避けるために葬儀の日程や会場は知らせないようにしたほうが良いです。
事前に電話でお断りするのが一般的
弔問をお断りする場合は、なるべく早めに連絡を入れるようにします。
電話で連絡を入れた方が確実です。
訃報連絡を入れた際に一緒に弔問をお断りするのが良いでしょう。
他にも故人と生前、お付き合いが深かった人へは電話で連絡を入れ、弔問もお断りする旨を伝えるようにします。
伝える点は、先述している家族葬での辞退内容とほぼ同じです。
以下の点を伝えるようにします。
・故人との続柄
・故人が亡くなった事を伝える
・葬儀は家族葬で行う
・葬儀の参列及び弔問を断る
その際に、「他の皆様にはこちらからお知らせするので、ご内聞にお願い申し上げます。」とお伝えしておくと良いです。
弔問客がもし来た場合は対応を
葬儀では供花や香典を辞退している、弔問をお断りしていても訪れてくる場合もあります。
ただ、このような場合はお断りする事はせず、対応するようにします。
もし、香典なども渡された場合は、四十九日過ぎたあたりで香典返しを行いましょう。
まとめ
家族葬を行う場合、限られた人数で葬儀を行うので誰を呼ぶのか、どの範囲まで声をかけるか事前に話し合っておくと良いです。
その点は葬儀社とも相談をして対応しておくと良いでしょう。
弔問や供花や香典をお断りする際は「故人の遺志で」という点を伝えるようにし、家族葬であることを伝える事で理解していただける場合が多いです。
もし、辞退やお断りをしていても弔問や供花や香典の希望をしている場合は、失礼の無いように対応しましょう。