身内が亡くなった年は喪中はがきを出すという事はわかっているものの、いつまでに出すべきなのか、そしてどのように書けば良いのか迷う事があると思います。
このページでは、喪中はがきの書き方や覚えておきたいマナー、出す時期について解説していきます。
年末に亡くなった、送付先も喪中の場合はどうすればよいかといった場合につきましても解説しますので、参考にしてください。
目次
一般的な喪中はがきの投函は12月初旬に
喪中はがきは同居している家族や身内が亡くなった際に喪に服すため年賀状でのご挨拶を辞退するためのお知らせをする挨拶状となります。
年賀欠礼状という呼び方もありますが、喪中はがきと同様に考えてください。
喪中はがきを投函する時は、12月初旬までに投函するようにしましょう。
一般的に年賀状の受付開始が12月15日あたりとなり、年賀状の投函自体も12月中旬以降からと考える事が出来ます。
年賀状を準備する可能性がある12月初旬にお知らせと喪中のご挨拶をしておけば、年賀状の準備する前にお知らせ出来るからです。
喪中はがきはできたら11月中旬あたりから準備をしておくとよい
喪中はがきは、先方が年賀状の準備をする前に届くようにしたいので、出来たら11月中旬あたりから準備をしておいた方が良いでしょう。
12月は年末の忙しさも重なるので、後は投函するだけという段階まで準備しておくと安心です。
ただ、早すぎるタイミングで出すのは避けた方が良いでしょう。
早すぎる時期に出してしまうと、先方が喪中はがきをもらった事を忘れてしまう可能性もあります。
準備だけは早めにしておいて、送るタイミングはハガキを出す側で管理しておくと安心です。
喪中の対象となる親族はどの続柄までなのか
一般的に喪中とされる範囲は故人の2親等までです。
・1親等 両親、配偶者、子
・2親等 兄弟姉妹、祖父母、孫
叔父や叔母など、親戚にあたる続柄では喪中の対象とはなりません。
2親等までとは言えども、実際に故人と親しくしていたかで対応している場合も見かけます。
例えば、3親等（曽祖父、曾孫、おじ、おば、甥姪）だとしても、家族同様に親しくしていたり、同居していた場合には喪中はがきを出す例もあるようです。
故人とどの程度親しくしていたか、一緒に生活していたかで判断しても良いでしょう。
どの範囲まで喪中はがきを送るべきか？
喪中はがきは年賀状が出せない事を伝える挨拶状となるので、毎年、年賀状のやり取りをしている相手に対して送ります。
他にも、故人が生前に親しくさせていただいていた人に贈る場合もあります。
喪中はがきを送る相手は故人のお付き合いしている範囲を考慮して送ると良いでしょう。
そのため、葬儀に参列してくださった方に送る場合もありますし、親戚においては亡くなった事を知っているからという理由で送るのを省略する事例もあります。
喪中はがきを出す際に考えられる疑問点と対応について
12月の初旬に喪中はがきを出す事が出来れば特に問題はありませんが、場合によって「こんな時はどうすればよいのか？」と迷う状況もあります。
考えられる2つのケースのご紹介と対応について解説していきます。
年末に不幸があった場合
年末に不幸があった場合は、年が明けて松の内の期間が過ぎてから「寒中見舞い」として亡くなった事を伝えます。
通常は、寒い時期に健康を気使う意味合いで送りますが、年賀状を出せなかったことを伝える代用としても使われます。
松の内の期間は地域によって違いますので、松の内の期間が終了してから送ると良いでしょう。
・北日本・東日本 1月7日まで
・西日本 1月15日まで
送る相手先のお宅も喪中の場合
この場合は喪中はがきを送っても問題はありません。
ただ、先方も喪中なので、はがきに一言、お悔やみの言葉を加えておくとより気持ちが伝わりますし、失礼にあたりません。
もし、喪中はがきは控えておこうと思う場合は、1月15日以降に「寒中見舞い」としてハガキを送り、亡くなった事を伝えるという選択肢もあります。
喪中はがきで覚えておきたい書き方のマナー
喪中はがきの書き方は、通常書く文章とは違うマナーがあります。
気をつけたいポイントを含め、解説していきます。
・挨拶文では句読点を入れない
・行頭の1文字下げは行わない
・挨拶文では季節の時候や近況報告を行わない
・年内で身内の不幸が続いた場合は亡くなった順に記載します
・夫婦連名で喪中はがきを出す場合は、夫から見た続柄で書きます（妻の父が亡くなった場合の続柄は義父となります）
・年齢の記載は地域や風習によって違いがある
身内の不幸が続いた場合の記載の仕方では、以下の一例があります。
今年2月に（続柄・故人の名前）が〇歳で永眠いたしました。今年9月に（続柄・故人の名前）が〇歳で永眠いたしました。
また、年齢に関しては、以下の記載の仕方があります。
・数え年
生まれた年を1歳と数える
・満年齢
生まれた日が0歳となり、誕生日が来てから1歳ずつ足していく
数え年で記載する場合が多いですが、最近では数え年と満年齢を両方入れる場合もあるようです。
年齢の記載に関して特に厳しいマナーはありませんので、地域の風習や習慣などに合わせて決めても構いません。
喪中はがきの選び方
喪中はがきは派手なデザインは避けて選びます。
ハガキは大きく分けて2種類です。
・郵便はがき（切手を貼らずにそのまま出せるはがき）
・私製はがき（市販されている切手を貼って出すはがき）
コスト面で考えると私製はがきは、はがきを購入後、切手を買って貼るのでやや割高です。
私製はがきで出す際は弔辞用62円普通切手を購入して貼ります。
一方、郵便はがきの喪中はがきは、蓮やキキョウ、キク、アジサイなど故人を偲ぶ意味合いの花のデザインや故人にとってゆかりのある景色のデザインなど、選択肢も豊富です。
喪中はがきの文字の色
喪中をお伝えするハガキとなりますので、文字の色も薄墨にします。
一般的に「涙で墨がにじんでしまう」「突然の出来事で墨をする時間がなかった」という意味合いを持っており、葬儀のお香典などで使われていますが、必ず薄墨でないといけないという決まりはありませんので、黒でも構いません。
先方の宛名を書く際は黒で書きます
喪中はがきの内容を書く際は薄墨色でかくのが一般的ですが、送り先の宛名を書く際は黒で書きます。
送り先の人の名前まで薄墨で書くとあまり良いとは思われないかもしれません。
送り先の宛先とあて名は黒で書くようにしましょう。
喪中はがきに書く内容はある程度決まっています
一般的に喪中はがきに書く内容は構成が決まっており、以下の3つを記載します。
・挨拶文
「喪中につき年末年始のご挨拶をご遠慮申し上げます」
・誰（続柄）が何月に何歳で亡くなったのか
・生前のお礼や挨拶で結ぶ
お礼や挨拶の結びで使われる「ごこうぎ」について
「明年も変わらぬご厚誼のほどお願い申し上げます」
結びの言葉で一般的に使われますが、一例で書いた「ご厚誼」。
「ごこうぎ」と読み、「お付き合いをよろしくお願いします」といった意味合いがあります。
この「ごこうぎ」の部分ですが、出す人によって変える書き方がありますので参考にしてください。
・故人にとって上司や目上の方に出す場合は「ご厚誼」
・故人にとって親しい友人や知人に出す場合「ご交誼」
まとめ
喪中はがきの文面は、ある程度、決まってはいるものの、気をつけたいマナーもあります。
もし迷った際は、テンプレートが多く出回っていますので利用してみるのも良いでしょう。
ネット上で無料で使え、印刷できるものもありますし、プリントサービスの中で喪中はがきのテンプレートがいくつかあり選択できる場合もあります。
テンプレートを上手に利用して、文面に迷う事無く喪中はがきを作成できます。
