家族葬における香典辞退 相手にとって失礼にならない伝え方とは?

家族葬の香典辞退の仕方
目次

ここ数年の間に葬儀では身内や親族、親しかった友人のみで行う家族葬を行う事例が増えてきており、香典を辞退するケースがみられます。
通常の葬儀では香典を受け取るのが普通と考えるので、香典の辞退は失礼に当たらないだろうかと気になる親族もいるかもしれません。
この記事では家族葬の香典辞退に関してお話していきます。

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香典を渡すようになった背景

これまで日本で一般的に行われてきた一般葬では参列者が香典を渡すのがマナーとなっています。
葬式には費用がかかるという点が背景にあり、費用がかかる分は参列者で負担しようといった相互扶助の気持ちが込められていると言えるでしょう。

ただ、香典はもらうばかりではなく、もらった香典の3割〜5割程度はお返しするのが一般的です。
それでも5割程度は喪主側に残ります。
手元に残った分をお葬式の費用に充てる事が出来るのです。

家族葬では香典を辞退する場合が多い理由とは

ここ最近のお葬式で多く見られるようになったのがお香典の辞退です。
理由はそれぞれありますが、多く見られるのが「香典返しの手間を省きたい」という考えがあります。

家族葬の場合、葬儀費用自体も一般葬に比べ抑える事が出来る特徴があります。
他にも一般の弔問客をお断りして親しい人や身内のみで行いたいといった考えも出てきます。
そして参列者に金銭的な負担をかけるのは出来るだけ避けたいという考えも出てくるようです。

喪主にとっては葬儀の後も役所への届け出を含めた手続きや保険会社への請求連絡、お墓への手配、相続関連の手続き、四十九日法要の手配など、他にもやることが多くあり、一つでもやることが減った方が望ましいと考えると思います。
香典返しの品を選んで申し込みや手配を行うなど時間もかかり喪主にとっても負担に感じる部分が大きいです。
出来れば香典返しは省きたいと考える喪主も増えてきているのです。
家族葬の案内と共に、お供え、お花、ご香典の辞退を申し出る例が多くなってきています。

家族葬の香典辞退を伝える時期と失礼にあたらない伝え方

葬儀当日になって香典を持参した参列者に対してお香典の辞退を伝えるのは失礼にあたります。
そのため、家族葬を行う際に喪主から葬儀前に香典辞退の旨を伝えるのが一般的です。
家族葬でも葬儀会社が受付を準備してくれる場合があり、葬儀会社にもお香典の辞退を伝えておくと受付の場でお香典を辞退するお知らせや看板を出してくれる場合があります。
ただ、この伝え方だと当日まで知らずにお香典を準備してしまう参列者もでてきてしまうので、出来れば葬儀前に事前連絡を入れた方が良いでしょう。

香典辞退の理由は特に伝えなくでも良い

香典辞退を伝える際に、特に理由を伝える必要はありません。
もし、伝えた方が良いと判断した場合は「故人の遺志で」と伝えれば失礼にあたりません。

家族葬は参列者のみに連絡

故人や家族の遺志によって家族葬を行いますので、香典辞退の事前連絡は家族葬の参列をお願いする人のみとなります。

葬儀後に香典辞退する場合

家族葬を行う場合は参列をお願いする人だけに連絡をする場合が多く、家族葬への参列をしない方への連絡は、家族葬が終わってからハガキによる通知状で無事、葬儀を執り行った事を事後連絡するのが一般的です。
通知状を送るタイミングとして多いのは葬儀が終わってから1〜2週間過ぎたあたりからとなります。
遅くても四十九日法要前に伝えるようにしてください。

香典辞退を伝える際のポイント

家族葬で香典辞退をする際、失礼のない伝え方をするためのポイントがあります。
「故人(遺族)の遺志により」というのを伝えると失礼にあたりません。
遺志という表現の他、希望や意向という言葉で伝えても構いません。

案内状で香典辞退を伝える場合

家族葬に参列を希望する人に案内状を送りますが、その際にいくつか覚えておきたいポイントがあります。
・季節の挨拶をいれない
・句読点は使用しない
・繰り返す言葉は使わない(重ね重ねなど)
・死ぬ、生きる、苦しい、つらいといった言葉も使わない
いくつか注意点がありますが、上記を避けて案内状を作成します。
この時に「葬儀につきましては故人の遺志により近親者のみで執り行います」と伝えておくと家族葬を行うということも伝わりやすいです。
家族葬であることを伝えた後で、「香典に関しましても故人の遺志によりご辞退申し上げます」と伝えておきます。
他にも弔問 香典 供物 弔電をすべて辞退する場合も多いので、その時は一緒に記載しておきましょう。

電話や口頭で家族葬と香典辞退を伝える場合

電話や口頭での連絡は正確に早く情報を伝える事が出来るメリットがあります。
伝える際は以下の点を簡潔に伝えます。
・故人の続柄と連絡している人の名前
・日時を含め故人が他界した事を伝える
・生前は故人がお世話になった事へのお礼
・故人の意向もあり、葬儀は近親者のみで行います。
・申し訳ありませんが弔問や香典、供物、弔電に関しましても故人の遺志によりご辞退申し上げます。

最後に故人がお世話になった感謝の気持ちを改めて伝えると良いでしょう。

故人や喪主・近親者の会社への伝え方

故人が勤務していた会社や喪主、親族が勤務している会社へ連絡を入れる必要があります。

故人の職場への連絡

喪主からの連絡を入れる前に訃報を知る場合もあり、葬儀の当日にいらしてくる事もありますし、会社から香典や供花が贈られる事があります。
故人が勤務していた会社へは早めに連絡を入れ、家族葬を行う事と、参列はお断りしている事、御香典・供花を辞退する点を伝えておきましょう。
葬儀日程や会場に関しても他の人に伝えないようにお願いしておくと良いです。

故人が会社に在籍中に亡くなった場合は「死亡弔慰金」を渡される場合があります。
香典として渡してくると思いますが、会社の経費となるので通常、香典返しをする必要がないお金となり、受け取っても問題ありません。

喪主・近親者の職場や学校への連絡

身内や近親者が亡くなった際に葬儀に出席するため「忌引き」となり、「慶弔休暇」として休みを取ります。
休暇の連絡を入れる際に、葬儀は家族葬で行う事や香典や供花の辞退について伝えておきましょう。

香典辞退をしているが渡された場合

事前に香典を辞退している事を伝えてあるけれど、お香典を渡したいという事例もあるかもしれません。
一度はお断りしておいて、それでも渡したいという場合は受け取るというのも一つの選択肢です。
何回もお断りしてしまうと先方にも不快な気分を与えてしまい、今後の関係に影響してくる可能性もあるからです。
受け取る際は「他の人には知られないように」一言お願いした上で特例として受け取りましょう。
香典を受け取った場合は、四十九日法要が終わった後で通常の香典返しを行います。

まとめ

家族葬が増えてきた今、御香典や供花を辞退する事も増えてきました。
ただ、日本の一般的な葬儀ではお香典を渡すのが当たり前と周知されている状況なので、失礼にあたらない言葉で辞退する意向を伝えるようにしましょう。
「故人の遺志で」と伝えると辞退しても失礼にはあたりません。
もし、辞退しているけれど香典を渡したいという時には特例として受け取り、後日、香典返しを行いましょう。

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